Cross-drag:細長いターゲットのドラッグを容易にする操作手法

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review comment 1
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■ 総合点
2
■ 確信度
3
■ 査読コメント
インタラクション技術として、ある程度の有用性を認めますが、
・昔からあるインタラクション技術の中の、極めて特定の状況において(細長いターゲットの選択であり、小さいターゲット選択ですらない)、
・従来、すでにあらゆるユーザが許容する実用レベルの解決方法がある中で(たとえば通常のWindowsシステムで、縁が選択可能になったときにアイコン形状が変わり容易に選択可能)、
・現実の場面を考えると、筆者も言及しているように、提案手法に対しては別の問題(提案手法を使うためのトリガが必要となる)が発生する場合が多い、
等を考慮すると、WISSの議論水準としては今一歩と考えます。
■ レビューサマリー
対象物の選択にCrossingを用いるという点では既存研究(著者引用による参考文献[8])がある中で、それを細長いターゲット(枠線)選択に適用する、という点が独自の部分であり、オリジナリティとして十分高いとは言えません。従来からあるテーマですが、関連研究運レビューも充実しており、さらに、急増するタブレットやスマホでの深い議論になれば意義があると考えます。



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■ 総合点
4
■ 確信度
2
■ 査読コメント
評点の根拠:
本論文は細長いターゲットのドラッグを容易にするために,クリックしながらターゲットに衝突させるという,新たな操作手法の提案に関する報告です
Windowの枠など,細長いオブジェクトを選択して操作することは,マウスの精密な操作が要求され,作業の難易度が比較的高めである.その問題に対する解決を提案している.
類似の提案は過去にいくつもなされていること,提案手法も決してユニバーサルなものではないことといった問題はあるが,関連研究を交えて,提案手法の得失について詳細な議論がされている点が評価できます.



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■ 総合点
3
■ 確信度
2
■ 査読コメント
ターゲットに対して、事前にマウスクリックなどをした後に対象に交差させることによって操作する手法を検討されている研究です。タブレット時代のドラッグ手法の検討として、面白い課題であると感じました。ポインティングおよび、操作に関しては、これまでに様々な研究が提案されています。これらの多くはマウスポインタでの操作を前提としているもので、これらがタブレットにおける指での操作に対してどのように作用するのか、タブレット時代の対象選択の問題として議論ができれば、ワークショップとして有意義であるように思いました。一方で、本年度のCHIにおいても、Crossingベースのタッチ入力の検討がされており(c.f. http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=2556288.2557397)、研究として、どのように発展させていくのかが少し疑問です。例えば、マルチタッチへの拡張における問題点の提起などがあると議論が深まるのではと思いました。