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review comment 1
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■ 総合点
4
■ 確信度
2
■ 査読コメント
腕時計型の小型端末を使用する際に片手のみで操作可能な
「親指スライド」のジェスチャを検出する手法が提案されています。

評点の根拠:

フォトリフレクタを用いて親指をスライドさせるジェスチャを検出する手法は面白く、新規性がありそうです。ビデオからも提案手法が確かに動作していることもうかがえます。

一方、提案されている検出手法は、手首を固定した限定的な状況を想定して作られたものであるように思えます。
検出されるフォトリフレクタの変化量はごくわずかな変化(40程度)であり、また手首の形状は日常的な動作で大きく変動することが考えられることから、実際の環境下でロバストに検出可能にするためにはまだ様々な技術的課題が残されていると思われます。

○論文改善のためのコメント、疑問:

スライド動作の途中で親指を人差し指から離した場合や、スライド方向に対して
垂直に動かした場合はどのような結果が検出されるのでしょうか。

○採択された場合の発表内容、議論内容に対するリクエスト

ジェスチャ入力において、入力動作と非入力動作を区別することは非常に重要な要素だと思われます。
また、特にスマートウォッチは常に身に着けていて、いつでもどこでも使用可能である必要があるため、
入力検出手法には特に高いロバスト性が求められると考えます。
この点を考えて、今後の検出手法の改善案なども議論して頂ければと思います。

例えば、親指スライド動作と併用可能な動作の検出が可能であるならば、
その動作を入力状態と非入力状態を区別するために利用できないでしょうか。
手を握った状態でのみ、親指スライド入力を受け付けるようにする、など。
■ レビューサマリー
査読者の評価の高さから十分採択に値する研究だと判断しました。
各査読者のコメントにある改善案を参考にカメラレディにむけた
論文の質の向上および当日の議論の準備を行ってください。



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review comment 2
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■ 総合点
4
■ 確信度
2
■ 査読コメント
腕時計型デバイスにおいて、もう一方の手を使うことなく、はめた方の手で親指等を動かすだけで画面上の操作を行う手法の提案と実装。片手操作ができないという課題はリーズナブルであること、それに対する解決策として一定の有用性を認め、基本的な操作実験だけではなく簡易アプリケーションへの適用も確認していることなどから、一定の採択レベルに達していると考える。



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■ 総合点
5
■ 確信度
1
■ 査読コメント
本論文では,親指によるスライド動作をフォトリフレクタアレイにより検出することにより,片手でのスマートウォッチを可能とする仕組みを提案しています.

親指のスライド操作を検出というアイデアは非常に面白く,また,これにより片手でのスマートウォッチ操作が可能となるため,さまざまなアプリケーションの可能性を持った研究だと思います.また,実現のための装置も小規模でよく,プロトタイプのデモビデオを見る限りかなりスムーズに動作しており,提案手法は高い実現性と有用性を兼ね備えていると思います.

センサの変化量にどの程度個人差があるのかをより詳細に調査されると,より説得力のある論文になるかと思います.実験では大学生を対象に実験を行っていますが,子供や手首の細い女性でも同様の変化をするのか調査することで,適用可能性がより明確になるかと思います.また,スライド操作により被験者が実際にどの程度,正確に操作可能化についても検証されると良いかと思います.