文鎮メタファを利用したペンインタフェース

Pen Interface Using Paperweight Metaphor

著者/Authors

椎尾一郎	Itiro Siio	お茶の水女子大学理学部情報科学科	Ochanomizu University
辻田眸	Hitomi Tsujita	お茶の水女子大学大学院人間文化研究科	Ochanomizu University
岩渕絵里子	Eriko Iwabuchi	お茶の水女子大学理学部情報科学科	Ochanomizu University

概要/Abstract

滑り易い机上に置かれた紙片は，筆記具を動かすと移動してしまうので，書き込むには手で押さえなければならない．このような手で押さえる動作を文鎮メタファとして利用して，スクロールと編集モードを切替える操作方法を提案した．このアイディアをもとに，PDAなどの小型ペンコンピュータにタッチセンサを装着して，手のひらがタッチセンサに触れている間は文字入力等のコンテンツ操作が可能であり，手のひらが離れている時にはドラッグによりスクロールするインタフェースを実装した．これにより，直感的で自然な操作で，モードを感じさせること無く，コンテンツのスクロールとコンテンツの操作・編集を切替えて操作することが可能になった．さらに，地図，WWWページ，写真を閲覧するアプリケーションを試作し評価した．これらのアプリケーションを50人以上のユーザに試してもらい，評価とコメントを得た．また，従来方式であるスクロールバーを使った方式と，機器を支持する手の操作を使ったモード切換え方式との比較実験を行い，本方式が有用であることを示した．

キーワード/Keywords

文鎮メタファー, ペンインタフェース, PDA, タッチセンサ