靴下型圧力センサを用いた足裏ジェスチャの設計と実装
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review comment 1
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■ 総合点
4
■ 確信度
2
■ 査読コメント
この論文では、日常生活の中で手が使えない状況下でコンピュータを操作することを目的とし、足裏を使ったジェスチャ入力を行う手法を提案しています。従来研究との主な違いは、(1)靴下型の入力デバイスを提案している点、(2)足裏の圧力を変化させることによる微少動作でのジェスチャを提案している点、の2つです。使われているデバイスやアルゴリズムの点において真新しさはありませんが、(2)についてきちんと実験考証を行ったことがこの研究の新規性、有用性を担う部分であると考えます。
著者らはまず、29種類のコンピュータ操作に対してどのような足裏ジェスチャが適しているかを被験者らに考えさせる実験を行い、その結果に基づいて15パターンのジェスチャセットを設計し、その後、作成した認識システムの評価実験を行っています。実験や評価分析が堅実に行われており、それらの記述もクリアです。また、関連研究についても丁寧に調査されており、実験条件の論拠についても明確に示されています。
■ レビューサマリー
提案手法の有用性は高く、論文の記述のクオリティも高いです。
レビューにあるように、足裏で操作するシチュエーションや想定される
アプリケーションについてのより深い議論が求められていますので、
可能であればカメラレディに加筆し、登壇時に活発な議論ができるよう
ご準備いただきたいと思います。
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review comment 2
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■ 総合点
5
■ 確信度
2
■ 査読コメント
足の裏を利用したジェスチャについて調査研究から提案、機械学習を用いたうえで実装している。ジェスチャセットは関連研究をベースにはしているものの、その認識を高い精度で実現していることは有用性が高いように思いましました。
議論点としては、ジェスチャはすべて足でやる時代になるのか?手が使えない時にやるのか、それとも手と足の併用なのか、それぞれの視点を踏まえて想定できるアプリケーションの提案されると広がりがあるのではないかと思いました。
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review comment 3
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■ 総合点
3
■ 確信度
2
■ 査読コメント
まず、根本的に、両手がかなりの長時間ふさがっている状況でなければ、
本システムを使うモティベーションにはならないと考える。
私個人が考えるに、長距離運転時の、カーナビなどの情報機器の操作に
使えないかと考えた。
ただ、そうであったとしても、提案している操作系で満足できるかどうかが
わからなかった。
(1)靴下型圧力センサを「本当に」使わなければならない状況
(2)靴下に対する操作と情報機器に対する入力の対応付けの考え方
について、もう少し深い議論がほしいと考えた。